今朝、出勤前に天城のｸﾘｽのところへ餌を運ぶために登って行きました。途中さくらの里あたりから鹿路庭峠の入り口付近まで30メートル先が見えないほど霧が出ており、そこを抜けると急激に晴れ、途中の見晴らしのよい場所では下の山々が霧に呑込まれているのを見ることが出来ました。
富士山は見えませんでしたが、海かと勘違いするほどの霧の広がりが驚きでした。昨日まで真冬を感じさせる寒さでしたが、今日はこれから暖かくなるという予報です。クリスも春休みのムギちゃんがまだ起きてこないので手持無沙汰のようでした。ブラッシングをしてやると、沢山の冬毛が抜けてきます。動物のこのような自然への順応性はどのようなシステムが体の中に組込まれているのだろうかと思わせます。
寒い天城も、もうそろそろ暖かくなってきますので、5月までに毛を短く刈らなくてはならなくなると思いますが、ムギちゃんのおじいちゃんは毛を刈ってしまうとｸﾘｽらしくなくなると反対の意見です。毎年この点で意見が合いません。クリスの心臓に負担がかからないようにするには毛を刈るしか方法はないのですが・・・。陽当たりの関係でｸﾘｽも冬の小屋から暖かなシーズンの間の小屋へと引越しをします。暑い季節も大変なのです。今朝は出がけに寄った201のパン屋さんで、ｸﾘｽへと201の奥さんがパンをくださいました。

『創造物すべては今に至るまで共に呻き、共に苦痛を抱いている』と2000年前に書かれていますが、今日に至ってもやはり人は苦悩を増すばかりのような気がしています。心配や恐れ、深い悲しみなどの消極的感情が長引くと、人は憂いに沈みがちとなり、憂鬱な状態に陥ることもあるはずです。人間がそうなのですから、きっとｸﾘｽが昨年暮れに具合が悪く感じられたのも、そのような気持であったのかもしれないと思います。今日のｸﾘｽはしっぽを振り、笑顔でした。時間が許す限り、天城のｸﾘｽを見舞ってやりたいと思っています。